CERTIFICATION
認定制度について
制度概要
伝統工芸士の社会的評価の向上を図るとともに、伝統工芸に対する区民の興味・関心を喚起するため、区内において伝統的な手工芸技術を習得し、永年に渡り、当該技術を用いた工芸品等の制作に従事する者を大田区伝統工芸士として認定する制度が平成 29 年 10 月、大田区により創設されました。
認定者一覧
令和6年度認定
早水 瑞枝 氏(布象がん)
布象嵌とは、表装の技法を応用した布絵アートである。師匠である小渕光悠おぶちこうゆう氏との出会いがきっかけで布象嵌製作を始め、後に「布象がん」という言葉を使用して活動し、オリジナリティ溢れる布絵を作成している。区内では、小学校での体験授業や区内イベントでの製作実演、ワークショップを通して布象嵌の魅力を伝えている。
柳井 博 氏(畳刺し)
畳刺として区内で畳店を営み、畳制作を行う他、重要文化財をはじめとした寺社や区内施設の畳の修復を手掛けるなど区内外で活動している。昔ながらの手法を受け継ぎながら現代風にアレンジを加え、進化した工法で丁寧な作業を行っている。区内の小中学校で体験学習を受け入れる他、区内イベントでは作業の説明を交えながらの実演やワークショップを通して畳の魅力を発信している。全国技能グランプリ 東京代表として第2位を受賞する経歴がある。。
令和2年度認定
宮崎正明 氏(染色用型紙)
型紙を伝統技法により制作し、江戸小紋、着物、手ぬぐいなどの文様を手掛ける。
寛永寺や浜離宮など数多くの文化財の修復、復元に携わる。
東京都職業能力開発協会『職人塾』講師。
田中康友 氏(和笛)
日本全国の祭りなどの横笛制作を手掛ける笛師。
調律技術に優れた数少ない職人の一人で、相手の希望に合わせて音作りを行う「My調律」を確立。難しかったドレミ平均律の調律にも成功し、オーケストラやジャズで使用される和笛制作も手掛ける。
小野恒夫 氏(彫刻)
テレビコマーシャルやテレビドラマなどから依頼を受けるなど、多方面において氷彫刻作品を制作し提供されている彫刻作家。
第2回明治神宮奉納氷彫刻大会最優秀賞や日本氷彫刻会冬季全国氷彫刻大会優秀賞(旭川)などの賞を受賞される。フルーツカービングやソープカービングなども手掛けている。
令和元年認定
黒川朋子 氏(絽ざし)
アメリカボストンに2年在住後帰国し、日本文化の大切さに改めて気づき、着物・帯・ハンドバッグ等の制作を始めるとともに赤坂・京都にて絽ざし教室を開く。
日本手工芸指導協会会長賞や日本手工芸指導協会内閣総理大臣賞などの賞を受賞される。京都・名古屋・東京など各地で読売新聞社教室を持つなど、次世代の育成にも力を注いでいる。
中山健 氏(和裁)
大田区で「きもの仕立処 中山和裁」を営む和裁職人。
横浜にある衣装研究会に入り鈴木榮治代表に師事し、その後父が経営する中山和裁に入り、現在2代目として経営されている。
厚生労働省技能検定1級を所持。2019年11月には東京マイスター(優秀技能者)に認定される。
平成30年度認定
町田久美子 氏(東京手描友禅)
東京染色美術専門学校卒業後、1999年に長澤龍二氏に師事し、
10年師事した後に2009年に独立。「染芸展コンクール」奨励賞・染芸展賞など受賞多数有り。
大田区や東京都などのイベントにも意欲的に参加しており、
女性職人として伝統工芸の振興に寄与している。
平成29年度認定
本阿弥光州 氏(刀剣研磨)
室町時代から日本刀の研磨を生業としてきた本阿弥家に伝わる技法を体得し、
国宝や重要文化財などに指定された刀剣の研磨を手掛ける。
平成26年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
平成28年、春の叙勲で旭日小綬章を受章される。
故・宮崎静花 氏(日本刺繍)
千年以上の歴史を有する日本刺繍の魅力を国内外に発信する。
英国チャールズ皇太子殿下に作品を献上し、感謝状を贈呈される。
平成29年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」において技術指導を行う。
東京都知事賞、オーストリア・ウィーン市長賞などを受賞される。
伊東孝夫 氏(東京三味線)
人間国宝を含む多くの演者の三味線を制作する。
東京都より「東京都伝統工芸士」に認定され、東京都功労賞を受賞される。
大田区伝統工芸士発展の会初代代表。
春原敏雄 氏(江戸表具)
50年以上にわたり、掛け軸や屏風などの製作に携わる。
厚生労働省より「卓越した技能者(現代の名工)」に認定される。
東京都より「東京都優秀技能者(東京マイスター)」に認定される。
吉澤 均 氏(江戸和竿)
国・都から伝統的工芸品としての認定を受ける江戸和竿の製作を手掛ける。
イベントや講演会を通して、和竿の魅力を広く伝える。
東京都職業能力開発協会「職人塾」の講師を務める。